昨年からコロナの間に受けようと思っていた救命講習を受講してきました。今回は心肺停止状態の方の蘇生技術が中心でした。人形相手に何度も練習させてもらえるので、要領よく覚えることが出来ます。シュールな?人形が先生でもあります。
個人的に良かったなぁと思うのは、なぜこういうことが効果的なのか?という理論を、プロの救急救命のプロが実践的に教えてくれること。おそらくこれまでも何千人?という方々の命に携わってきた講師の方々に質問をすると、思っていた以上に、具体的かつ深いところの答えが返ってきて、なるほど!と納得させられるのです。
例えば、「意識失っている人は、舌の位置がこうなってるから、こうしないと、空気が肺に入っていかないよ…」とか、「胸骨圧迫でわずか30%の血液を脳に送り込んで、事後の脳障害を最小限にする…」などなど。文章で読むだけではなく、また動作や形だけを真似るだけでもなく、両方を体験することで、より実践的になるとことで頭にも入り、体でも覚えることが出来ます。理由、意味が分かると、目的もはっきりとクリアになり、意識が高まるというやつですかね。
実はこれは、フィッシングガイドで僕が意識してやっていることと同じだと思いました。釣れる、釣れないにはある程度の理由がある。いくつもある理由と、その因果関係をきちんと説明できること。これがプロガイドには大事で、そこをきちんと評価していただく。
「あの川に行けば釣れる」とか「アソコに投げれば釣れる」だけでは、プロガイドとしてはダメだと思っています。それでは、単なる漁と同じになってしまわないか?結果さえあればいいのだろうか? もちろん結果にこだわるのは生命線ですが、それを超える内容が伴わないと、今後のガイド事業は尻すぼみになるんじゃないだろうか、と思っています。
実際にはそういうガイディングもあるよ、それでお金が貰えるよ、というのも分かります。これまで25年以上、世界中を歩きましたが、そういうガイドは各地にもいますし、成り立ってもいました。でも、それは「これまでは」という但し書き付き。特に北海道の釣り人口とフィールド事情では、ただの釣り場案内や、ひそかに成魚放流で客を案内する…というスタイルは早晩限界を迎えます。ガイドがレベルを上げていくしかないのだと思います。サービス向上も然りでしょう。
話がそれてしまいましたが、今回の救命措置講習で、もし万が一にガイド中にゲストが心肺停止!なんて場合でも、出来ないよりは少しでも延命の確率が上がると思っています。さすがにこれで万全などではないのですが、少しでも気休めにでもなっていただければ、と思っております。小さな隠れたサービスの一環になればいいなと思っています。ゲストは僕の活動を支えてくれる一番大事なサポーター。メーカー云々、よりも遥かに大切なのです。
実は最初から上級応急手当講習と思っていましたが、昨年は長い間休講になっていたせいかしばし一杯で、担当の方と相談して、年内に受講しようと思っております。そちらはけがの応急手当てもかなり踏み込んで講習してくれます(今回も少しありましたけど)。怪我の応急手当ても重要ですから、役立つ情報がありましたら、終了後にはまたこちらで公開してまいります。
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