第2弾 2025夏の渓流アメマス『ライズ&サイト』レポート
- Master Fishcamp
- 9月17日
- 読了時間: 6分
当ガイドサービスでは、ドライフライで釣る渓流アメマスもハイライト。
ドライフライオンリーで大型トラウトが釣れるとあって、
国内だけではなく、国外からのゲストに大変好評です。
英語で説明、会話ができるのは、回数を重ねるごとに大きいな、と感じてます。
『ライズ&サイト』はライズか魚影そのものをねらう、
ハンティングのような釣りでもあります。
この呼称は、FishCampのサブタイトル。
ガイドサービスそのものの名前に変更しようかともうほど、当サービスの特徴なのです。
ドライで北海道のガイドをご希望でしたら(しかもあまり長い釣り歩きをしない気楽さ)
ぜひ、お問い合わせください。
まだ6月後半から7月は、ガイドの空き日がありますゆえ。

今回は、渓流におけるアメマスをドライフライでねらうときの、基本的なテクニカルをまとめましょう。
まずは、釣り上がりが基本です。が、僕のところでは、足場が悪い渓流、水圧、ゲストのご年齢に合わせて、釣り下りもおすすめすることが多いです。この事実は、あまり雑誌で執筆するところない部分ですね。ドライフライの釣り下りは、ご経験がないと、??かもしれませんが、フィールドの大きさ、アプローチの妙で、いかようにもなります。ガイドの時は、皆さん、新たな体験にもなって?楽しまれます。体力の問題を、クロスのキャストとメンディングでカバーできるようになることも、ご理解してもらえるのです。
渓流とは一口に言っても、区間区間で形態はさまざまです。上の写真はある川の中流部で、流れが穏やかな区間。そうした形態でも、もちろんどこにでも魚がいるわけではなく、毎年毎年、ガイド前のリサーチで、魚のいる場所を特定して、ゲストをお連れします。ゲストと一緒に魚を探すのが、たぶん普通のガイドフィッシングですが、僕のところではそうした不確定な要素を極力排除していきます。それが一日5万円近くもいただく対価だと思っています。そこに価値を感じるゲストが年々、少しずつですがご理解され増えている理由だと思っています。

サイド攻略、流し込みも学ぶ
釣り方は渓流のニジマス、イワナ、ヤマメなどと同じ釣り上がりを基本として考えるのが一般的です。上流に向かって歩きにくいなど、険しい渓相によっては釣り下りという選択肢もあるが、釣り方は大きく異なるので注意が必要。
釣り上がりの基本は、アップクロスでキャストし、フライはナチュラルドリフト(自然に流す)ことだ。本物のエサと同じ速度で流れている限りは、フライのシルエットが多少変わっていようと、魚はフライに反応する場合が多いわけです。
アメマスはニジマスに比べると、比較的に緩い流れを好むので、『緩く深いポイント』は逃さずに丁寧に流す必要があります。河原が広く前後に障害物の少ない区間では、のびのびとキャストが楽しめるでしょう。
もっとも流すのが難しいのが、サイドからのアプローチ。
厄介なことに、大きなアメマスほど、河岸の障害物をより好む傾向があります。
バンク際が深くなっている個所、えぐれていたり、倒木や、河畔林の枝がせり出していたりと、影と障害物に覆われたような場所は、一級ポイントである。何尾ものアメマスが隠れている可能性が高いわけです。
こうしたポイントへのアプローチは、サイドから狙うのが通常だが、こうした場所の流れは、岸際が緩くて、中央が速い。流れの横からフライを投じると、ラインが水面に着いた途端に、ラインが先に下流へと引っ張られて、フライが不自然に早く流れてしまうでしょう。
こうした場面では、メンディングを多用します。
「着水したラインを水面からはがして、上流へ置きなおす」というテクニックです。
覚えておくと釣り幅広がり、より多くの魚をゲットすることができる必須の技術。
また、枝下へのフライの流し込みは、上流に位置して、下流へラインを送り届ける、流し込みの技術も使います。
釣り人の姿を近くで見ると、障害物の陰に隠れたり、川底でじっとして動かなかったりと、他のニジマスやヤマメなどの渓魚と同じく、警戒心はある程度があるが、比較的に近づける魚でもある。下流からそっと近づき、倒木の上にいるアメマスを釣る、なんていうこともしばしばある。渓流アメマスの別の楽しみは、魚を見つけてからアプローチをする、『サイトフィッシング』もエキサイティングですね。
また、川の中の彼らの居着き場所は特徴的で、他の渓魚とは異なります。
他の渓魚たちは通常、エサがもっとも流れるレーンにいるが、彼らはもっとも泳ぎが楽で、休める場所を好みます。つまり流れが緩く、なおかつ外敵などから身を守れるような場。
しかも、数尾から数十尾が群れているケースも多々あります。これも遡上アメマスならではの、特徴的な生態でしょう。

アメマスのエサとフライは、実際のエサから選ぶ
概要を先に述べるならば、シーズン初期の6月、エサは水生昆虫のメイフライなどが中心です。これが7月から夏の間中、森林地帯のポイントでは、明確に陸生昆虫の割合が増える傾向、といってよいでしょう。
6月初旬に釣れたあるアメマスの内容物を見ると、モンカゲロウのダン、マダラカゲロウのダン、羽アリやクモなど、水面を流れる昆虫類をまんべんなく食べているのが分かる。春ゼミが鳴き始めて落下が始まると、水面で派手に水しぶきを上げて襲い掛かるアメマスが出てきます。
これが7月頃になると、水生昆虫のほかにも陸生昆虫の甲虫類やイモムシなど、木々や葉から落ちるものが増えてくる。実際のところは流れてくるものを、選ばずに食べているので、それだけ流れるものに変化があるということになります。
2025年の夏は、エゾゼミの発生と落下が極端に少なく、その代わりにフキバッタ、小型で10番前後のサイズが河原で異常に発生していました。通常のイナゴなどと違って、飛べないようなので、歩いて接近すると、川べりのフキバッタがパラパラと水面に落ち、その下流で「ズバッ、ズバッ、、、」と飛沫が上がり、アメマスがいるのが分かります。
自然環境は、毎年異なっていてもおかしくありませんね。

フライやタックルは、同じ渓流でのニジマスと同じものでよく、すなわち、ロッドのスペックは9ft5番が標準。大型のドライフライから、小型のストリーマー、ウェイトの重いニンフまでカバーできます。
リーダーはフライサイズに合わせて選ぶセオリー通りですので、大型の4番~小型の16番まで使うケースがあるので、大型に合わせて2~3Ⅹ、10~12ft前後、それにティペットをやはりフライサイズに合わせて、3~5Xで足します。
6番程度のフライなら、3X12ftにさらに3X1mのティペットを付け足すとよいでしょう。14番程度のフライなら4X12ftに5Xを1mほど足したいところ。全長で15ft以上になりますが、これをコントロールできるようになると、かなり釣り幅が広がるでしょう。
北海道の釣りに不慣れな方から、ベテランの方まで、40㎝、50㎝といった渓魚をドライフライでコンスタントに狙える釣りは、北海道でもなかなかありません。こうした環境が北海道の各地にあるのは、まさにこの大地の宝もの。釣り人による減耗はもちろん、河川の乱開発などにも目を光らせながら、この素晴らしい釣りを後世に残すようにしていきたいものです。
もし、ご体験まだの方には、ぜひ当FishCampでその素晴らしさを体験していただきたく、お待ち申し上げております。
7~8月のガイドの空き日はまだありますので、ご相談、お待ちしております。





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