2025・秋ガイドレポート~ドライフライ編~
- Master Fishcamp
- 11月25日
- 読了時間: 7分
秋のライズとマッチング・ザ・ハッチの釣りは、例年10月以降。
フライは、テレストリアル・パターンから、エルモンヒラタカゲロウ12,14からコカゲロウ16,18、ユスリカ20番と小さくなっていきます。
ところで、
10月までの秋のシーズンまで、7月中旬頃から9月初旬頃までは、ガイドは標高の高い山間部の渓流で、ニジマスとアメマスの豪快なビッグドライの釣りをします。これはちょっと釣り歴があれば、通常のガイドでも可能なはず。私のところでは、ご高齢の方も多いということで、リフトアップされた日産サファリで、工事跡など河川敷に入れるポイントを探索済みで、できるだけゲストのご負担のないポイントに、直行します。ゲストとの相談のうえで、2km前後川歩きをする区間もありますが、入ってすぐのポイントには、いいサイズの魚が待っていてくれます。常にリサーチで川を歩いているおかげなのです。

今年は9月中旬10月初旬に、今年は2回の大雨で川が釣りにならなくなりました。退避場所としての山上湖があり、条件がそろうと面白い釣りになります。たまたま、モンタナから訪れていた親子ゲストがここでハマってくれました。
兄と弟、それぞれキャラや役割、競い合いながら、真剣に釣りをする姿と、そっと見つめるお父さん…その姿になぜが心が打たれます。また次回も来たいとのこと。なかなか来れない遠い国からですが、また成長した姿でお会いしたいものです。
いい体験は、国境を越えます。ガイドとしてはもちろん、数日間を一緒に笑って過ごせるだけの英会話力はあった方が、きずなは深まります。話題やジョークのセンスも大事のようです。

ガイドの予約がない数日も休んだりしません。連日、自分の足で好ポイントを回ります。回っている中で、川が通常の状態、大雨で出来ない場合の逃げ道など、あらゆるチェックをします。来年に役立つかもしれませんからね。(そのせいで、12月まで雑用は溜まりに溜まっていきますが…)

天候ですが、実は今年も真夏から9月中旬まで、連日30℃越え、水温も25度を超える日が続きましたので、
「こりゃ、この秋もかなり遅れるぞ(秋のハッチとライズの開始が)…」
と思っていましたが、魚の水面への反応は、9月後半からは比較的にスムーズに進みました。
昨年までの2シーズンは、ちょっと冷や冷やするくらいに、ライズが起きずに、ポイント選びで苦労しましたが(とはいえ、ブラインドの釣りでは十分)、10月の半ばからは、
いいサイズのレインボーが、例によって静かな流れの中で、
「パクッ…パクッ…」
と、やはり静かにライズを繰り返します。
こうした状況の釣りについて一言あるとしたら、
緩い流れなので、魚の『選択眼』もシビアということ。
しかし正午を中心に羽化する、ヒラタカゲロウ、コカゲロウの集中ハッチが続く限り、
ライズの主たちは休み休み、水面に浮いて、捕食を続けます。
しびれるシーンですね。本州でも屈指のライズの釣りを経験してきたゲストたちが、納得の釣り、毎年訪れたくなる釣りになっています。
余談ですが、
かつての90年代、FlyFisher誌を中心に描かれてた、アメリカ中西部のライズの釣り。それをを思い起こさせるような、そんなシーンを毎年ながめ、ゲストに提供できることを誇りに思っています。あんな釣り場は日本には、北海道にはないと判断した人が(エキスパート風含め)大勢いました。やっぱり、都会に住んでちゃ無理だな、と放浪フィッシャーは思うわけです。
とはいえ、もちろん海外と北海道はまったく違いますけどね。川の景色も旅先の雰囲気。セコマないし(笑)
今年のメイフライのハッチは、10月10日頃から、11月の初旬まで続きました。終盤は水温が一桁、ウェーディングしっぱなしはきついので、のんびりと、入ったり上がったり。
昨年当たったゲストの方々、今年もそれを信じて予約を入れておられました。良い釣りを体験されて、また来年も。

秋のワイルドレインボーは、素晴らしいコンディションのものが多数。10月初旬はまだ暖かく釣りは楽です。テレストリアルを中心にしても、ドライフライでヒットしていただくことが可能なのが、FishCampのガイドサービス。
できるならドライフライで、水面に出てくる大型トラウトを釣りたい、
そんな方には、ぜひ体験していただきたいところです。

バンク際の倒木や木立や避けながら、キャストをトライして、そこでドライフライをくわえてきたのが、抜群のボディとファイトを見せる、野生レインボーだったらとしたら、フライフィッシャーとして、これ以上の幸福な体験はありません。
今秋シーズンもなんどかそんな魚との出会い、シーンとの遭遇がありました。

10月の最初の集中羽化に当たると、それはなかなか楽しい釣りになります。
気温、水温は日々変化しますので、数日おきにステージが変わりますが、カゲロウはいったん、ハッチが始まると、寒い日があっても惰性で羽化は続きます。寒い日が1週間続くとちょっと厳しくなる傾向があります。10月20日ころからそういった傾向になります。
超フラットな流れでは、温度変化に関係なく、ユスリカがずっと羽化を続けますので、ライズそのものは散発的でも継続されます。ただし、ミスキャスト、ミスマッチなフライを流すと、大物は途端にライズを止めます。
多くのゲストが経験するわけですが(かくいう私も…)、その中でコカゲロウが12時過ぎにハッチをして流れると、すぐに状況が変わります。ユスリカ類は小さいので、魚は体を見せずに、水面直下で吸い込むようにライズをしますので、パッと見では魚のサイズが分かりにくい。毎日見ている僕には分かるのですが、これはなかなかゲストには信じがたいところがあります。
ですが、カゲロウが流れ始めると、40㎝以上の魚は『ヘッド・アンド・テール』を始めます。頭が出て尾びれが出るまでの間隔でサイズが分かるようになります。
羽化の時間は長くても40分程度ですが、その後もしばらくは、魚の反応が良くなります。

北海道のフライフィッシングの話をあちこちで聞かれる方が多いと思います。
例えば、秋は落ち葉が大変で、落ち着くまで釣りにならない…などというような。
僕のところでガイドフィッシングを体験すると、そうした俗な知識や経験は、だいたい否定できるような内容ばかりです。
この複雑な自然とトラウトの釣りの中で、10回や20回の経験など、翌日には簡単に覆されることも起こりうるからです。ましてやこの気候変動。冒頭にも書きましたが、わずか5年前の当たり前が、もうすでに通用しなくなっているのが、その一例です。
ちなみに、落ち葉が流れると、ライズを始めるトラウトが多いです。葉と一緒に昆虫が落下するからです。落ち葉の流下で、特に大物の警戒心が弱まるからです。釣りが可能かどうかは、釣り方、流れの速さによるこの方がはるかに大きいのです。
このように、合理的に説明のつくことも多いというのが現実です。その説明をできる人が少ない。
先入観を捨て、新しい体験、そこから身に着く英知を大切にしていただきたい。
その手助けは、深く長い北海道での40年のフライフィッシング歴、常に川に立つ実釣主義、机うの上の道具議論よりもフィールド主義、プロとして活動してきた『FishCampのガイドサービス』を是非ご利用ください。

この期間もほぼ毎日がガイドで埋まるようになりました。予約も前年によい体験をされた方が、その場で予約をしていたけだけるため、安心して翌年を迎えることができます。まだ秋のご予約は可能です。
あんがい空いている週末連休がらみだと、(おすすめは平日ですが)
9月19~23日の5連休(←釣り人は多いかもですが、釣り場あちこち行くので大丈夫)
10月3~4土日(←ハッチは微妙ですが、暖かく釣りは楽)
16~18金土日(←ほぼ秋ハッチのど真ん中!)
24~25土日(←水は冷たいですが、ハッチはほぼあり、釣り人少な目)
平日だと
10月5~7月火水(←ハッチは微妙ですが、暖かく釣りは楽)
26~29月火水木(←水は冷たいですが、ハッチはほぼあり)







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