top of page

2025初夏・渓流アメマス『ライズ&サイト』

当ガイドサービスでの初夏シーズンでは、渓流アメマスの釣りもハイライトの一つ。

渓流域で釣るアメマス、と一口で表現すると、何やら平凡な印象もあるかもしれないのですが、ドライフライオンリーで大型トラウトが釣れるとあって、大変好評なのです。


『ライズ&サイト』はライズか魚影そのものをねらう、ハンティングのような釣りでもあります。この呼称は、FishCampのサブタイトル。ガイドサービスそのものの名前に変更しようかともうほど、当サービスの特徴です。

必ずとは言えませんが、年間100日を超えるガイドの中で、ドライフライのシーズンは、すべてのゲストがドライフライでクオリティの高い釣りを体験しています。おかげでリピーターの方も引きも切らず。


今回は、渓流におけるアメマスをドライフライでねらう、概要と今シーズンのまとめをレポートしましょう。


8月中旬、誰もいなくなった川で静かにドライをくわえた50up
8月中旬、誰もいなくなった川で静かにドライをくわえた50up

私は90年代からフライフィッシングに関わるレポートを、釣り雑誌を中心に執筆してきたが、そのスタイルは多くの人が知るように、「自分で釣り場を探して、自分で釣り、試行錯誤をして」その実態をレポートするというもの。だから、一度や二度、釣りをしたからと言って、読者の方々にお示しできるものは、非常に浅いものだと思ってきました。このスタンスは、ガイド業が中心になった今でも、いやむしろ、さらに強くなってもいます。


私が現在、中心に引き受けている『North Anglers』誌では、あまり体験の多くはないフライフィッシャー向けの連載を書いていますが、そのコンセプトはベーシックこそ、息の長い釣り生活を支える基本だという思いからです。


さて、そのノース誌では、今年の6~7月発売号で2回にわたって、この渓流アメマスの基本的な世帯、釣りとして考え方、釣り場の探し方、釣り方…をレポートしました。詳しくは、実本をご覧いただくとして、ここでは一抜粋しながら、ガイド時のエピソードも交えてレポートしましょう。


シーズン初期、6月初旬の遡上アメマスの捕食物
シーズン初期、6月初旬の遡上アメマスの捕食物

上の写真は6月初旬の良型アメマスの捕食物ですが、ご覧のように、何でも食べております。右上にいくつも目立つのは、蛍光グリーンのイモムシ、毛虫類。チョウやガの幼虫ですが、これからは新緑の木々の葉から、水面に落ちたものと推測されます。近年は北海道の多くのエリアで、ガの大量発生が見られますので、アメマスに捕食される数も多くなる傾向にあります。


皿の中央にある大きなまだら模様の羽をもつのは、ヒゲナガカワトビケラです。小石大石の多い渓流域ではヒゲナガの羽化が6月頃から盛んになります。アダルトに見えますが、本渓はグレーの抜け殻=シャックがまとわりついているの、これはイマージャーになります。実際の現場では、アダルトが水面を這うように走っており、それを捕食するアメマスも頻繁に見られます。

ヒゲナガのやや左上方にみえるのが、モンカゲロウのニンフです。ニンフは通常は砂の中にいて捕食されにくく、ニンフ形状のまま、水面へと羽化のために浮上していきますから、その途中で捕食されたと考えてるのが妥当です。細長く大きいので水中でも目立つでしょう。


そろいもそろって50㎝前後の良型ぞろい。
そろいもそろって50㎝前後の良型ぞろい。

水量の多い下流部から遡上してきたアメマスの色合いは、シーズン初期は銀色に輝くようなものが中心。ひれもよく伸びて、体幅のあるものも多い。産卵後や冬場のアメマスに釣り慣れた人、あるいはその噂を真に受けていると、その力強いファイトに度肝を抜かれる人も多い。

また、アメリカを中心としたゲストたちの感想は、おしなべて「素晴らしいファイター」「ドライフライ・ターゲット」ということになる。海外からの遠征にもかかわらず、リピートする方が増えてきたのは嬉しい評価。

ドライフライでいかに釣ってもらうか、という課題を克服してきた成果だと感じています。

(次回に続く)














Comments


© 2017. Fish Camp Hokkaaido is Proudly created with Masao Okumoto FlyFishing Writer of Hokkaido

​メンバーサイトは、ガイドサービス利用者のみになります
 

  • Facebook
  • YouTube
  • Instagram
bottom of page