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Master Fishcamp

12'=尺の誘惑

更新日:2019年7月20日


ロッドに刻まれた12インチ、つまり尺の文字。

魚によってはほとんど意味も持たない数字ですが、

魚によっては、大きな価値になることがあります。

たとえば、オショロコマ。

Dwalf of DollyVerden.


北海道には、

というよりも日本には、

と大雑把に言った方がいいかもしれませんが、

2種類のイワナ、つまり

イワナ(アメマス)と

オショロコマがいるのは周知のとおり。


イワナが地域によって姿態が変化するように、

オショロコマも済む川やエリアによって、

様々な姿、形と見せてくれます。

体色が濃いもの薄いもの、オレンジが掛かったものや

グレーなもの、パーマークの多いもの少ないもの、

虫食い模様の多いもの少ないもの…。


くまなくとは言えませんが、

ボクも山間、ときには奥深くの

山岳渓流が好きなこともあって、

多くの川でオショロコマを見てきました。


拙著「北海道の鱒釣り」にもその一部を記しましたが、

まだまだ興味深い話はあります。


その一部をちょっとご披露させてください。


北海道のオショロコマは、イワナ=アメマスと違って、

基本的に降海する性質を持たずに、

川だけで生活、産卵を繰り返します。


冷涼な気候でしか生活できないため、

(これは競合種のイワナのプレッシャーの影響という考えもあります)

成長は遅く、数年で生殖機能が発達して産卵、

生涯で何度かこれを繰り返します。


産卵のために栄養を使ってしまうので

やはり大きくはならない、と考えられています。

むしろ、種の戦略としては、

そうして小型で大勢が群れて生活することで、

産卵の成功率をあげ、種の保存ができるように戦略した、

ということもできるようです。



という原則はあるのですが、

もちろん例外はあるのです。


例えば、止水のように、広範囲にエサを

取り続けることができれば、大型になります。

たとえば然別湖では、オショロコマの陸封型のミヤベイワナが

やや大型にはなります。

今の特別解禁の前の解禁時に、

TV取材で訪れたことがありますが、

そのときのアベレージは40~50㎝ほどだったと記憶しています。


また十勝の上流部にはいくつもダムが建設されましたが、

その直後には60㎝前後のオショロコマが多く釣られていたようです。

ただこの話、信頼できる人からの聞き取りなのですが、

ちょっと不思議な話があるのです。


ダムの堤が出来てわずか2~3年後から

その巨大なオショロコマは釣れ初めて、

みなで議論になったそうなのです。

つまり、ダムができてそれほど短期間で

大型に育つものか?と。

そもそも大型に育つ素性があったのか、

それともダムが出てたことで、釣り人が行き易くなり、

大型のオショロコマに育つエリアが見つかっただけなのか…。


結局、答えは謎のままのようです。

しばらくしてそのダムは立ち入り禁止になり、

アウトローな釣り人たちからの声も、

特には聞こえてこないようです。


いずれにせよ、

大型に育つオショロコマはどこかにいるようなのです。


健全なアウトサイダーなボクには、

立ち入り禁止の魚を、後ろめたさがなく、

気持ちよく釣る思考を持ち合わせておりませんので、

大手を振って大きなオショロコマを釣る川を探します。


成長の良い川。

しかしイワナの影響のない川。

そんな川なら、伸び伸びとオショロコマが成長する。

きっと12’=尺に届くような…。


ボクの主催するFishCampでは、

そんな小さなトロフィークラスもターゲット。

3~4番で7~8ftの北海道では大変短いショートロッドを使えば、

また心地よいフライフィッシングが楽しめます。

通常のガイドサービスでも、

キャンプ・ガイドでも、

北海道の山中で一緒に探し回りましょう。






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